(2)人見知りの克服
人物を撮るのに最大の壁は人見知り、すなわち、他の人との交流をしない、会話を自らはしない、前には出ない、人と会うのが怖い、嫌、という点で、仕事では仕事と割り切るので全く平気で積極的なのだが、いざ、プライベートとなると全然だめで、そこが人物写真を撮らない最大の要因でした。
これを克服しないと、いつまでも知っている写真家のWSだけに頼るだけではテクニックも含めて人物写真を納得できるものにしていく、見ていただいた方の顔がかしげない、楽しそうにしていただけるようにすることはできない。
そのため、最初は団体撮影会というバイのコミュニケーションが必要ではない媒体に積極的に行くようにした。こういうところからはじめないと、まず、人物撮影に慣れるというところが克服できないと思ったからだった。
全東京写真連盟、東京写真連盟という団体撮影会に何回かでて、人物撮影には慣れつつあったが、どうも毎回同じような写真を撮っていて、それも人物にフォーカスできていない、その写真が何を表現したかったのか、というところが全く分からない写真になっていた。これではいかん、これではいかんのじゃないか、と思うようになった。やはり、団体だとほとんど被写体とのコミュニケーションはいらないので、こちらの思うところ、表現したいところを伝えるのは相当アクティブな人ではないとできないし、人見知りの克服途中である私には無理な話でコミュニケーションという点でいつまでたっても発展しないということに気が付いた。
そこで次は、どうしたのか、思い切ってバイの撮影会(いわゆる個撮)に出ることとした。これは、バイなので単価自体は高いものの、コミュニケーションの実践訓練には最適だろうと、思い切って切り替えました。では、どこがいいのかなと、そういう情報は全くわからないところでしたが、本屋でぶらりとカメラ雑誌をいくつか試し読みをしたところ、ある雑誌でこういう個撮撮影会の紹介をしていて、こんなにあるのか、と驚くと同時に、ハウススタジオでの撮影、ロケ撮と特徴がそれぞれあることがわかった。ハウススタジオは何となく気後れしたので、最初はロケ撮から開始した。
最初のロケ撮はwallpaper撮影会というグループの長身痩身の高橋ユナさんという方で、確か山手通り沿いの中央環状線から3号、東名にぬける例のジャンクション周辺だったと思う。どうコミュニケーションを取りつつ、撮ったらいいのか、さっぱりわからなかったが、とにかく思い切って話しかけ、光の綺麗なところを探して、綺麗な人を綺麗に撮ろう、とそれだけ意識して撮ったところ、初めてのロケ撮・個撮としてはいい感じに撮れたので、ほっとすると同時に、ちゃんんとコミュニケーション取れそう、少し自信がついた。この後、高橋さんは人気モデルさんとなり、なかなか機会がなく、年に1回程度撮れるか、撮れないか、という状態だが、この後、2回ほど(後楽園夜景、国立博物館庭)撮り、なかなかいい感じの作品になったと思う。
次は、ハウススタジオへの挑戦ということで、photmoels撮影会のはせちゃんというモデルさんが日本人離れしたエキゾチックな雰囲気だったのでダメ元で申し込んだら、運よく枠を確保できたので行ってみた。コミュニケーションには少しづつ自信がもててきたので、こんな感じに撮ってみたい、ここの場所で撮ってみたい、こういうポーズしてみて、と依頼することが意外とスムーズにでき、気さくなモデルさんの対応もあり、初めてのハウススタジオでの撮影も良い写真を撮ることができた。人気モデルのはせちゃんは枠を確保するのが大変だったが、運よく何回か良いシチュエーションのハウススタジオでの撮影ができ、2回目以降はtwitterで衣装相談も送っていただき(他のモデルさんがどうされているか、不明だったが、ちゃんと1~2日前に送ってくれたので、事前にどう撮るようにもっていくか、写真のイメージがある程度準備できたので、これは本当に助かった。)、枠時間一杯を撮影に没頭でき、良い作品という写真も産出できるようになった(はせちゃんにも気に入っていただいた写真となり、自分のtwitterで謝礼アップではなく、自分のPRイメージアップの際に使ってもらったことも数多くあるようになった。)。こういうことで、コミュニケーションも何とか自然にとれるようになり、人見知りの性格自体は変わらないが、人物撮影に関してはかなり克服した状態になったことは実感としてある。
以上
次は、苦手な人物写真の克服(3)ということで、写真家との接点、WSの活用、という点で書きたいと思います。
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